黒幕が出てきた? と思った「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」。でも今週は違う話です。

友人達に誘われて旭川夏祭りの花火大会を見に行く百合子。

その百合子は橋の上で黒髪の女性を見かけます。すると女性は封筒を投げ、自分も身を投げたように見えた。
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一瞬目を離した隙に百合子が近くに行っても姿が見えない。逆に見つけるのは投げたはずの封筒。
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 そこで見回り中の磯崎先生に相談。

そこで最初の推理。封筒の中には便箋と指輪。便箋には「ごめんなさい。あの人のもとへゆく私をどうか許してください」。そして3年前の日付と「K.H」に続くフランス語が刻まれた人工ダイヤの指輪。
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でも自分達に出来るのはここまでと言う磯崎先生に対して、あの女性を捜そうと言う百合子。

そこに現れた内海巡査を交えて、女性を捜す捜さないで揉める3人。まぁ、捜すと言うのは百合子と内海で、反対しているのは磯崎先生だけなんだけど。
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反対する理由は後ほど。

最後に険悪な雰囲気になってきた内海と磯崎の心をなだめたのは、百合子が見せた黒紙の女性の似顔絵。
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そりゃ2人とも笑いだすわ。なぜ笑うのかを不思議がる百合子が不思議(笑)。
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黒髪の女性を捜す3人ですが、この人混みでは至難の技。さらに内海も迷子を保護して一時離脱。

ここで百合子と磯崎先生が考えの違いをぶつけ合います。

「内海くんだっけ? 彼は命は誰の自由でもないと言ったけど、自分の命を自由に出来る権利を持つからこそ人間なんだと僕は思う。自らの生と死を選択し、その責任を持つ。少なくとも彼女にはその権利があると思う。じゃあ僕達は? 果たして僕達に彼女の選択を否定する権利はあるんだろうか?」
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「だとしてもそれが何だって言うんですか? 先生は大切な人に急にいなくなられた事がありますか? 残された人の気持ちがわかりますか? すぐ近くに死んでしまうかもしれない人がいるのに、責任とか権利とか…理屈じゃない。ただイヤだ、死んで欲しくないって思うのは当然じゃないんですか?」
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この百合子の気持ちの原点はお婆ちゃんですね。

一緒に捜すが、自分は考えを変える気はないと言う磯崎先生。でも最後に一言。

「覚悟はした方がいい。もし彼女が見つからなくても、それは鴻上の責任じゃない。だから絶対に自分を責めちゃダメだ。今、君は自分以外の人の人生を背負い込もうとしてる。正しい事かも知れない。でもそれはとても覚悟のいる事なんだ。その抜けない棘は…鴻上、君をずっと傷つけるだろう。そのイバラを蔓を伸ばすだけで、決して花は咲かない。痛いだけだ。辛いだけだ。それでも君は彼女を捜すの?」
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それは磯崎先生なりの心配。そして見事にお婆ちゃんの件での百合子を言い当てます。

そこで今度は会いたかった櫻子に出会います。櫻子の連絡窓口なのに携帯を忘れた正太郎も。
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しかし正太郎も櫻子を見失って「迷子のお知らせです。旭川からお越しの九条櫻子ちゃん。保護者の方がお待ちです。至急インフォメーションセンターにお越しください」って、ねぇ(笑)。

で、ここからが櫻子による真相解明。

まず指輪。これは結婚指輪ぢゃなくてモーニングジュエリー。つまり喪に服すと言う、死者を悼むために作られた指輪。刻まれた日付は「K・H」の没年。さらに人工ダイヤは死者の骨から炭素を抜き出して作ったもの。
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そして手紙も遺書ぢゃなくて、新たに見つけた伴侶の元へ行くという決意の手紙。
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そしてこれらを投げようとした先は「彼岸」。死者の国。

 そして櫻子の手によって指輪と手紙は旭川に投げ捨てられます。
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「あんな燃えかす、石ころと同じさ」

そして百合子と磯崎先生の会話。

「私、諦めなくて良かったです。結果はちょっと違ったけど」「そう?」
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「あの人もどこかで見てるかな? 花火」「さぁ?」

今回は完全に閑話休題でしたね。でも磯崎と百合子の会話は、とても面白かったです。3話の後日談のように思えて。